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インテリジェンス

NATO事務総長:ウクライナ支援は首脳会議での最重要課題

2024年07月25日

2024年7月10日、ワシントンで開催されたNATO(North Atlantic Treaty Organization:北大西洋条約機構)首脳会議では、ウクライナ支援、アジア太平洋諸国とのパートナーシップ、防衛と抑止力が議題となった。イェンス・ストルテンベルグ事務総長は、「今回の首脳会議で最も緊急かつ重要な課題はウクライナ支援である」と強調し、NATO首脳がウクライナへの大規模な支援策に合意することを期待していると述べた。

 

この支援策には、ドイツのヴィースバーデンにNATO司令部を設立し、ウクライナへの訓練と安全保障支援の提供を促進し確実にすることが含まれる。同司令部は700人のNATO職員で構成され、これまで米国が主導してきた安全保障支援と訓練の調整を引き継ぐ。また、NATOの東部地域には物流拠点も設置される予定である。

 

さらに、ストルテンベルグ事務総長は首脳会議での誓約について、以下の内容に言及した。

・ロシアのプーチン大統領に対してNATO同盟国の継続的な支援に耐えることはできないというメッセージを込めたウクライナへの長期的な支援;

・防空システムやF-16戦闘機の提供を含む、ウクライナへの緊急軍事援助の発表;

・NATO同盟国とウクライナの間での20の二国間安全保障協定の締結;

・NATO諸国とウクライナの軍事的相互運用性の向上と、ポーランドのビドゴシュチへの新たな共同訓練センターの設置

 

ストルテンベルグ事務総長は、これらの誓約が将来的なウクライナのNATO加盟への橋渡しとなる可能性があると述べ、NATO加盟がロシアの侵略から身を守る最も効果的な手段であると付け加えた。また、中国がロシアの武器に使用されるマイクロエレクトロニクスなどの部品を提供していることにも言及し、中国がこのまま支援を続けるならば、NATO加盟国との正常な関係を維持することはできないと述べた。

出典:U.S. Department of Defense, 2024, "NATO Secretary General: Ukraine Aid Is the Most Urgent Task at Summit"(元記事公開日:2024/7/10、米国)

出典URL:https://www.defense.gov/News/News-Stories/Article/Article/3834424/nato-secretary-general-ukraine-aid-is-the-most-urgent-task-at-summit/