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インテリジェンス

DOD、インド太平洋地域での持続可能な枠組みを開発中

2024年08月02日

2024年7月17日、米国防総省(DOD)はインド太平洋地域の同盟国と協力して、地域ごとに維持、補修、オーバーホール(Maintenance Repair Overhaul)を行うグローバルネットワークの構築に着手することを発表した。この発表は、ローマン国防次官補(持続性担当)とスミス国防次官補代理(プロダクト・サポート担当)によって行われた。

ローマン次官補は、は維持能力(損傷した装備品や任務遂行能力のない装備を修理し、再び使用可能にすること)を必要とされる場所の近くに配置すること。この取り組みは、統合軍の軍事能力を向上させるだけでなく、地域パートナーの能力を向上させ、地域パートナーシップを強化することに重点を置いているという。

 

DODは、インド太平洋地域の5つの国と協力して、これらの地域維持センターを設置する計画である。これにより、例えばフィリピンから米国本土に修理・改修のために装備品を輸送する必要がなくなり、地域内で迅速に対応できるようになる。この取り組みは、米国の地域同盟国との関係を強化し、展開中の米軍の即応性を向上させる効果がある。また、米国の産業基盤との協力を通じて軍事的即応性を高めることも期待されている。

 

ローマン次官補は、この枠組みの実施により、戦域司令官が使用不可能な装備を修理するために使用できる複数の選択肢を導入することで、敵の計画サイクルに不確実性をもたらし、抑止力を強化することができると述べた。2024年はインド太平洋地域が焦点となり、2025年には米欧州司令部、2026年には米南部司令部がそれぞれ焦点となる予定である。その後、米中央軍と米アフリカ軍も対象となる。

スミス次官補代理は、この枠組みは変化するグローバルな脅威に対応するために必要であり、従来の維持モデルを補完するものであると述べた。この枠組みは、米国の国家防衛戦略の優先事項と目標を支援し、同盟国やパートナーと戦略的に連携して、重要な兵器システムの維持、修理、オーバーホール能力を前方展開地点に近づけることを目指している。

出典:U.S. Department of Defense, 2024, "DOD Developing Regional Sustainment Framework in Indo-Pacific"(元記事公開日:2024/7/18、米国)

出典URL:https://www.defense.gov/News/News-Stories/Article/Article/3843200/dod-developing-regional-sustainment-framework-in-indo-pacific/