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ロボット

巨匠の動き:ロボットは楽器演奏の練習風景をどう変えることができるのか

2024年07月11日

欧州連合(EU)による資金提供を受けたCONBOTSプロジェクト(https://www.conbots.eu/)は、筆記やバイオリンの練習を支援する新型ロボットを設計した。このプロジェクトは2020年1月1日に開始され、2023年12月31日に終了している。プロジェクトの主導はニューカッスル大学が行った。

CONBOTSプロジェクトでは、ロボットデバイス、ウェアラブルセンサー、高度な制御およびモデリングアルゴリズムを統合したロボットが開発され、物理的に人々を結びつけることで、運動タスクの学習効果を高めることを目指している。

バイオリンの練習を例にとると、教師と生徒の二人の人間がそれぞれロボット(外骨格)を装着し、互いの動きを感じながら練習することができる。このとき、ウェアラブルセンサーが心拍数や皮膚の電気伝導率などの生理データを収集し、動きの滑らかさなどの運動パラメータを測定する。これらのデータを機械学習モデルに入力し、被験者のエンゲージメントレベルを推定することで、被験者間の物理的な結びつきが調整される。

 

このプロジェクトの成果として、ロボットを介した触覚コミュニケーションが、視覚的な手がかりよりも優れていることが示された。プロジェクト期間中、15組以上の親子ペアと60人以上の音楽家がこの技術を用いてテストを行い、300人以上のボランティアが参加した。これにより、技術的な性能と使いやすさの最適なバランスを発見したとされる。

出典:European Commission, 2024, "Maestro movements: how robots can transform the way we learn to write and play music"(元記事公開日:2024/7/5、欧州委員会)

出典URL:https://cordis.europa.eu/article/id/452234-maestro-movements-how-robots-can-transform-the-way-we-learn-to-write-and-play-music