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インテリジェンス

国防イノベーション委員会が2024年夏季会議を開催

2024年08月02日

2024年7月17日、国防イノベーション委員会(Defense Innovation Board:DIB)は国防総省(DoD)で夏季会議を開催した。DIBの議長であるマイケル・R・ブルームバーグ氏による、DoDのイノベーション努力の現状についての簡単な所見の後、1月に開始された2つの研究「技術採用を促進するためのインセンティブの調整(Aligning Incentives to Drive Faster Tech Adoption)」と「同盟国およびパートナーとのイノベーション協力の最適化(Optimizing Innovation Cooperation with Allies and Partners)」の調査結果と提言について議論した。

 

まず、DIBメンバーであるマイケル・マレン元大将が「技術採用を促進するためのインセンティブの調整」の主要な要点について説明した。この研究では、DoD内で現状維持のインセンティブが根強く存在し、特にリーダーがイノベーターに対するトップダウンの支援を提供していないこと、産業界、DoD、戦闘員との間に断絶があることが指摘された。マレン氏は、DoDがリスクを取ることを奨励・報奨し、プロのイノベーターのためのキャリアパスを確立すること、産業界にとってより良い顧客となると同時に、戦闘員の支援が最優先であるべきだと付け加えた。

 

次に、ブルームバーグ議長はインセンティブ研究のゲストスピーカーとして、空軍研究所デジタル能力局長であるアレクシス・ボネル氏と、DoDのデジタル・人工知能オフィスの軍事副CIOであるマイケル・カナーン少佐を迎えた。ボネル氏は研究コミュニティと戦闘員との連携を改善する方法について述べ、空軍研究所内での先進技術を現在および将来のニーズに合わせるための取り組みを紹介した。カナーン少佐は、DoDのミッション遂行に与える影響、サイバーセキュリティ、リスク評価、戦闘員への展開に対するAIの戦略的影響についての洞察を述べた。

 

最後に、DIBの議長とメンバーは、DoDリーダーシップへの提言を全会一致で承認した。特筆すべきは、無人システムと非伝統的な防衛産業との関与に関する2つの新しい研究を発表する予定であることである。今後の追加情報については、https://innovation.defense.gov/ で紹介されている。

出典:U.S. Department of Defense, 2024, "Defense Innovation Board Holds Summer 2024 Meeting"(元記事公開日:2024/7/17、米国)

出典URL:https://www.defense.gov/News/Releases/Release/Article/3841443/defense-innovation-board-holds-summer-2024-meeting/