アメリカのバイデン大統領、オランダのシューフ首相、ドイツのショルツ首相、イタリアのメローニ首相、ルーマニアのヨハニス大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領が共同声明を発表し、ウクライナに追加の防空システムの提供を約束した。
共同声明では、アメリカ、ドイツ、ルーマニア提供の「パトリオット」の追加の発射台の供与や、「パトリオット」の追加発射台の運用を可能にするオランダやその他のパートナー国による部品の提供、イタリアによる追加の「SAMP-T」システムの供与が発表された。供与予定の５基の戦略的防空システムは、ウクライナの都市、民間人、兵士の保護のためにウクライナ政府と緊密に連携して迅速に運用される見込みである。
さらに、今後数カ月以内にアメリカおよびパートナー国は、ウクライナに数十種類の防空システム（NASAMS、HAWK、IRIS T-SLM、IRIS T-SLS、Gepardシステムなど）を提供する予定である。これにより、ウクライナの防空範囲がさらに拡大し、強化されることが期待されている。カナダ、ノルウェー、スペイン、イギリスなどの同盟国もこれらのシステムの提供に引き続き重要な役割を果たし、その他多くのウクライナ支援国が迎撃用誘導弾の提供を支援する予定である。また、アメリカは、パートナー国と協力し、今後1年間でウクライナに数百の迎撃用誘導弾を提供する予定である。
共同声明ではまた、50カ国以上が引き続きウクライナに安全保障支援を提供していることや、「防空のための緊急措置（Immediate Action on Air Defense Initiative：IAAD）」においてパートナー国が10億ドル以上の資金拠出を約束していること、また、ドイツとフランスが共同で主導する「統合防空ミサイル防衛能力連合（Integrated Air and Missile Defense Capability Coalition）」に感謝の意を表している。そして、NATOがウクライナのNATO相互運用統合防空・ミサイル防衛アーキテクチャ（NATO-interoperable integrated air and missile defense architecture）の開発への取組みを支援していることを歓迎し、ウクライナへの支援は強固で揺るぎないものであると述べている。